
クリプトン×ヤマハ開発陣が語る「初音ミクV6」誕生の舞台裏とAIによる再現手法
要約
クリプトンとヤマハの開発陣が、VOCALOID:AIで初音ミクらしさを再現した過程、「Original」と「Soft」の2収録の経緯、Mobile VOCALOID Editorへの移植とシーケンス互換・ライセンスの扱いを語った。
DTMステーションが2026年7月22日に公開した「初音ミクV6」開発インタビューを、VOCALOID公式Xアカウントが7月26日に紹介した。クリプトン・フューチャー・メディアの初音ミクプロデューサー佐々木渉氏、SONICWIRE・音楽事業チームの小泉聖道氏、ヤマハ新規事業開発部VOCALOIDグループの才野慶二郎氏と吉田雅史氏の4名が出演している。
初音ミクはクリプトン・フューチャー・メディアが管理するキャラクターで、ヤマハはVOCALOID6の歌声合成技術とエディターを提供する。記事によると、VOCALOID6対応の「初音ミク V6」は2023年末のやり取りを起点に2024年春から本格化し、2026年4月14日に「Original」と「Soft」の2ボイスバンク収録で正式リリースされた。
開発の要点として、ZOLA Projectで用いた既存音声資産とVOCALOIDの技術知見の組み合わせを応用し、VOCALOID:AIエンジンで初音ミクらしさを保つ方法を提案したこと、才野氏が学習データの作成とパラメーター調整を担当し、エンジン自体の改造ではなく学習方法とタイミングモデルなどの調整で対応したこと、佐々木氏と才野氏がサンプルを聴き比べながら初音ミクの許容範囲を一つずつ確認したこと、Light系アペンドを基にしたファインチューニングで「Soft」が生まれ2月のパッケージ入稿直前に収録が決まったこと、LAM氏がパッケージイラストを担当しAIと初音ミクの将来像を議論したことが語られている。
Mobile VOCALOID Editorについては、2025年10月のバージョン2でVOCALOID:AI対応とワールドワイド販売が可能になり、初音ミク V6の移植が実現した。モバイル版はPC版とほぼ同じエンジンで歌声はほぼ同一だが、使い勝手の一部仕様は異なる。シーケンスデータはPC版とモバイル版の双方向で移行できるが、ボイスバンクのライセンスは別々に購入する必要がある。
Early Access版のデモ曲「Prism」が温かく受け入れられたこと、Piapro Studio NT2とVOCALOID6のプロジェクトファイル相互互換が実現済みであることにも触れられている。
元記事を読む